天国/04/81日目

1257年06月03日
81日目
白の一角獣、ロドック王国を裏切りサラン朝に味方するも、略奪を正義の騎士に咎められほうほうのていで逃げ出すこと

Name: Bill
Sex: Male
Level: 15
HP: 52
Attributes: STR15/AGI12/INT9/CHA12
Skills:
【STR】鋼の肉体1/強打3/弓術5
【AGI】武器熟練3/馬術4/馬上弓術4/略奪3
【INT】訓練1/戦略3/経路探索1/観測術1/荷物管理1
【CHA】捕虜管理2/統率力4/取引1
Proficiencis: 弓192/長柄武器122/片手武器105
Equipment: 壮麗なバシネット/ベージャー・ラメラー・アーマー/錆びた鉄の脛当て/革の手袋
Arms: 馬上槍/黒檀の剛弓/大袋入りの黒檀の征矢/重片手半剣
Horse: 逞しく優秀な駿馬
Armor: 頭部53/胴体52/脚部45/重量40.3

カルラディア歴1257年6月3日。
その日、傭兵隊”白の一角獣”はサレンの村を襲っていた。

傭兵として敵国の村を襲う略奪行為、これには慣れた。何度も何度も村や隊商を襲っていれば、それは慣れる。
しかし今回は状況が少し違った。サレンはロドック王国の村である。

これには理由があった。さる3日前、白の一角獣とロドック王国との傭兵契約の期限が切れた。白の一角獣は傭兵契約を延長せずに、なんとつい先日まで敵対していたはずのサラン朝のビリヤ公と傭兵契約を結んだのだ。

「ま、傭兵ですゆえ
というのが白の一角獣、マンスールの言葉だったが、マテルドにしてみれば信じられない行いだった。よくもまぁ、つい先日まで守っていた村を襲えるものだ。否、元々守るなどという考えなどないのかもしれないが。

村内の空気は暗かった。
それもそのはず、目の前で蓄えた作物が奪われ、家畜は殺され、家は焼かれ、女は捕まえられているのだ。怒りを抑えないではいられない。かといって、抵抗をすれば殺される。村民にとって、傭兵隊は、特にその隊長は怨嗟の対象でしかないはずだ。
しかしそんな視線も気にせずに、悠々とビルという男は白毛の愛馬に乗って村内を見回っていた。

「まぁまぁですな。小さい村ですが、家畜や毛織物は十分にある。当分資金には困らないでしょう」と言ったのはバエシュトゥールという元遊牧民だという男である。
「それは良いが……」
ビルが言いかけたとき、走り寄ってくる男がいた。小柄な髭の盗賊然とした男、ボルチャである。
「隊長、ロドックの軍隊が来てる
フドレイム卿か」
ボルチャは頷く。「軍旗を見る限りでは」
「数は?」
多くて80ってところだと思う」
「ふむん」頷き、ビルはボルチャとバエシュトゥールに指示を出した。「戦の準備させておけ」

「よくフドレイム卿だとわかったな」
ふたりがいなくなってから、マテルドは尋ねた。
「サレンはフドレイム卿の領地なんだから、当たり前だ。他人の村を守ろうなんて輩はいない
「ふむ」
マテルドは頷いた。少なくとも、この男の頭にはどの村が誰の領地か、程度のことは頭に入っているらしい。傭兵隊の隊長をやっているだけはある。ただの力任せの馬鹿ではない。

「白の一角獣!」
と傭兵隊の名を呼ぶ声があった。村の反対側に回り込んでいたロドック王国、フドレイム卿である。
「きさま、よくもやってくれたな、ロドック王国に対する恩をも忘れ、この仕打ち
「恩を受けた覚えなどない」とあっさり傭兵隊長は返した。

「おい」とマテルドは小声で尋ねる。「敵は正規軍だぞ。しかも村人も軍の助けが来て、敵に回ろうとする輩もいるだろう。合わせれば100近い人数になるはずだ。どうにかなるのか?」
「は」ビルは短く息を吐いた。「あの程度の男、楽勝だ」 

1257/06/03
村内戦
サラン朝 対 ロドック王国
自軍 77名
ビル(傭兵)

敵軍 96名
フドレイム卿(ロドック王国)
サレン村民(ロドック王国)

結果 勝利

戦いの趨勢はビルの言う通りになった。村の出口側で弓兵を待機させ、歩兵で足止めした敵軍に射るだけで敵兵は簡単に散り散りになった。
傭兵隊の隊長は屋根の上に登り、そこから矢を射掛けるという荒業を披露して、敵のフドレイム卿を捕獲していた

「降参だ」と力なく言ったフドレイム卿の顔は真っ赤に腫れていた。どうやら馬から引き摺り下ろされた後に、何発も殴られたらしい。「そなたの勝利だ、閣下
なにが、閣下、だ」は、馬鹿野郎が、とビルはフドレイム卿の顔を踏みにじる。「金は全部寄越して貰うぞ。身代金もたんまりふんだくってやる。もうこの村を助けに来る人間はいやしないんだから、覚悟することだな」

傭兵隊長がそう言ったとき、またしても駆けて来る者がいた。やはりボルチャであった。彼はつい数時間前に言ったのと同じ言葉を、しかし今度は明らかに焦った様子で言った。
「隊長、ロドック王国の軍隊だ!」
「ああ?」とビルはボルチャを睨む。「誰の軍だ」
藍色の旗に白い丸がみっつの………」
トゥリビダン卿か」厄介だな、と隊長は吐き捨てるように言った。

「白の一角獣、隊長どのだな」と今度のロドックの貴族は従者を携え、まず交渉しにやってきた。「そなたの名は聞き覚えがある。名を聞けば子が泣き止むほどに世に名を響かせるほどの傭兵隊の隊長だとか」
「何しに来た。ここはあんたの土地じゃないだろう」とビルは馬上からトゥリビダン卿に返答する。
「村を襲うのはやめろ。戦争に、村民は関係ない
「関係ないだ? 軍を率いる貴族の収入源は村からの税収だし、食料は村々からせしめたものだろう。兵士だって、元はといえば大部分が村人だ。関係ないわけない」
「だからといって、村を襲って良いという言い訳にはならない
ち、とビルは舌打ちをした。「くせぇ野郎だ」

村から素直に出て行くのであれば攻撃はしない、というトゥリビダン卿の勧告を白の一角獣は無視。すぐに戦いとなった。
数時間前、フドレイム卿と戦ったときとほとんど同じ状況である。違うのは、傭兵隊が前回の戦いで疲弊していることと、トゥリビダン卿の軍の士気が高いことだった。

1257/06/03
村内戦
サラン朝 対 ロドック王国
自軍 68名
ビル(傭兵)

敵軍 106名
トゥリビダン卿(ロドック王国)
サレン村民(ロドック王国)

結果 撤退

矢はボードシールドによって弾かれ、歩兵は弩弓によって撃ちぬかれた。
あまつさえ、矢の一本は傭兵隊の幹部であるマンスールの腹を射抜いた

白の一角獣は撤退した。
「隊長」と馬上、腹の傷に呻きながらマンスールが言った。「自分は逃げたくありませんな。自分は臆病者の誹りを受けたくはありません
「言ってろ」
おれたちは傭兵隊だ、騎士じゃない。そう言って傭兵隊隊長は一目散にロドック王国の領土から逃げ出した。







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