アメリカか死か/06/06 Galaxy News Radio-6

 変身。  光速で発射される実体のない弾丸。そのすべてがLynnには見えていたが、かわすのは容易ではなかった。発せられる弾丸が風化しつつあったコンクリートを抉り、土を掘り返し、砂埃が巻き上げられ、すぐに視認もできなくなる。  両腕を顔の前で交差させ、頭部を守る。L...

アメリカか死か/06/05 Galaxy News Radio-5

「一頭では少なすぎる、二頭では物足りない。そうっ、だからおれの名はっ」 階段の上で仁王立ちしていた男が勢い良く頭を下げ、そして持ち上げる。その勢いでかけていたサングラスが少しずれた。男は気にせずに叫んだ。 「毎度お馴染み、 Three Dogだ! 」  ...

アメリカか死か/06/04 Galaxy News Radio-4

 SarahはLynnに向かって右手を差し出す。彼はちょっと戸惑ったようだったが、Sarahの手を握ってくれた。Power Armorの金属製のグローブに包まれているとはいえ、ちょっと緊張する。 「あ」  Lynnがなにやら声をあげたので、思わず手を放す。 「なんだ」...

アメリカか死か/06/03 Galaxy News Radio-3

 戦闘が終わるやいなや、 鎧の人物 が仲間たちの手当てを始める。Lynnが棍棒から守ったリーダーらしき鎧の人物は、どうやら リーダー格のような存在 らしかった。 彼らは何の集団なのだろうか、と彼らから離れてLynnは考える。 変身したスーツはまだ元に戻らない 。いつ...

天国/02/06

74日目 夜の平野を駆ける。 「何か作戦があるのか?」 ウルは併走するイソラに尋ねた。馬上のイソラはウルの騎馬軍の中でも動じるふうもなかった。馬に乗り慣れている。身体を売って生活をしていた女がここまで馬を操るとは考えにくい。本当にスワディアの女王なのかもしれない。 「作...

かくもあらねば/11/03

3 「ひとりでも多すぎるくらいなのに、もうひとり人間が来やがった」 低い声でそう呟いたSuper MutantにSiが視線を向ける。巨体のSuper Mutantの中でもひときわ大きい、 青黒い肌のNightkinだ 。 「なんだ?」 とSiは彼に喧嘩を売るような口調で言...
8月 19, 2011

日誌/110807-110819

明日から一週間ほど帰省するので、更新が滞るようなそうでもないような。 零の軌跡、ラスボス倒した瞬間にPSP落として電池がぶっとんだ。ギャグとしか思えない。 空でもそうだったけど、「最初からおまえが倒せよ」っていう展開が多い気がする。主人公もそのまわりも本当に英雄キャラなん...

アメリカか死か/06/01 Galaxy News Radio-1

Galaxy News Radio 「じゃあ、ここにある二十束をぜんぶ買ったらいくらにしてくれる?」 「ぜんぶは売りません」 「なぜだ? 売るためにここに持ってきたのではないのか?」 「ちがいます。私は今日一日を暮らしにここへ来ているのです。このマーケットという場所...

かくもあらねば/11/02

2 「 Jacobstownへようこそ、人間よ 。少々変わった町だとは思うが、自由に歩いてくれて構わないよ。Nightkinたちをじろじろ見ないでくれさえすればね……、彼らは ちょっと恥ずかしがり屋 で、人間に見られるのが苦手なんだ」 Siたちを迎え入れたSuper Munt...

かくもあらねば/11/01

犬である以外に仕事はない Nothin' but Hound Dog 1 「雪だ……」 SiとSumikaは大陸南部、戦前はテキサスと呼ばれていた地域の出身だ。南部は見渡す限りの草原、森林、そしてプレーリーで、雪など一度も見たことがなかった。 雪が見えるのは遠く...
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